【がんアライアワード2020 シルバー】コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部
がんアライアワード2020に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。
シルバー受賞:コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社
事業内容: 製造業、卸売業
従業員数:10,625人(コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社単体、2019年12月31日現在)
ウェブサイト:https://www.ccbji.co.jp/
取り組みのきっかけやエピソード
コカ・コーラ ボトラーズジャパングループで働く従業員の「健康保持・増進」は、重要な経営課題の一つと考え、「Road to 100」100歳でも元気な体でいられることを目指し、「健康第一」の企業風土醸成に努めています。
従業員自らが活動的かつ健康的なライフスタイルを送り、安心して・楽しく働き続けるために、がんになっても働き続けられるための制度を整備しています。
風土づくり
◆社内制度については、イントラネット上で案内していますが、自分がその立場になるとわからなくなってしまうことも多く発生します。このような場合にも迅速に対応できるよう、人事に関する質問に答える「社内コンタクトセンター」を設置し、きめ細やかな対応を行っています
◆上記に加え、各部門を専門にサポートする部署を人事部内に設置(ビジネスパートナー部、以下BP)。各部門の業務を理解し、働きやすい風土づくりや適切な人事配置が行われるようにサポートしています。がんを含む疾病罹患者が発生した場合、担当BPは、本人や上司に対し、治療をしながら働き続けられる環境を提案する等に努めています。
◆制度面では、「コアタイムのないフレックス制度」、「通院時に利用可能な時差出勤制度」等、を導入し、疾病を抱えていても働き続けられるようサポートしています。
相談できる環境づくり
◆風土づくりで記載しましたが、従業員や所属長は担当BPへ相談しやすい環境が整備されていることから、特に決まったミーティング等ではなく、がんに罹患した従業員は、まず上司に、そして上司はBPに相談することが通常のフローとなっています。
◆もちろん、担当BPでも解決できない問題もありますので、そこは統括産業医をはじめ、健康増進室の保険師等の専門職と連携を取りながらあらゆるサポートをおこなっています。
制度・配慮
◆定期健康診断後、健康増進室の保健師より精密検査の受診勧奨を行い、再検査率の向上に努めています。
◆定期健康診断では発見し難いがんを早期発見するために、人間ドック受診勧奨を行うとともに、費用のサポートもおこなっています。
◆がんに罹患した際、治療を支援するため、休職期間は最大で33か月*取得可能であり、また、この期間は、安心して治療に専念してもらうため、共済会より給与補填を行っています。
(*これに加えて自分の年次有給や年次有給が失効した際に積立可能な有給休暇の使用も可能)
◆がんに罹患した場合または休職からの復職後は、次の制度が利用可能となっています。
・時間単位の有給取得:1時間単位で取得可能
・時差出勤制度:治療、検査又は経過観察等のために通院する場合
・短時間勤務制度:治療や療養後の通院や業務負担軽減が必要な場合
・特別有給休暇制度:治療や検査又は経過観察等のために通院する場合
新型コロナウィルスの感染拡大による影響に応じて新しく始めた「がんと就労」の取り組み等に関するエピソード
就労可能な社員は、原則在宅での勤務としています。、また、フレックスタイム制をコアタイムのない制度へ変更するなど、業務時間とプライベート時間を自由に選択できる風土を醸成しています。
これにより、医療機関への通院等も気兼ねなく出来るようになりました。今後も治療と就業の両立支援に向け、さらなる周知に努めてまいります。
講評・コメント
がんに罹患した際の長期の休職期間(最大33か月)、コアタイムのないフレックス制度、通院時に利用可能な時差出勤制度等手厚い制度を整えています。
がんを含む疾病に罹患した際には、各部門を専門にサポートする部署(人事部内に設置されたビジネスパートナー部)が本人や上司に対し、治療をしながら働き続けられる環境を提案しており、治療しながらでも働きやすい環境づくりを進められています。
様々な取り組みを通じて社内にどんな変化が生み出されていくのかなど、風土・環境づくりがさらに広がっていくことを期待しています。