【ダウンロード、カスタマイズOK】「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」ができました - がんアライ部
部員の皆さまのご協力のもと、がんアライ部は「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」を作成しました。がん治療と就労を両立するための基本情報をまとめたフォーマットで、企業ごとにカスタマイズして自由にご利用いただけます。
※本記事の最後にダウンロードリンクがあります。
「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」を作るきっかけ
がんアライ部では、これまで勉強会やがんアライアワードを通じ、主に企業の人事担当者の方に向けて、がんと就労に関する情報発信や取り組みを活性化させるための活動を行ってきました。発足から4年が経ち、がんアライ部の活動に関わってくださった方は700名以上にもなります。
この活動をさらに推し進めるために何ができるのか。そう考えていた際に、がんアライ部の部員から、「がんと就労に関する自社のハンドブックを使って、何かできないか」と相談をいただきました。
仕事とがんの両立支援に関心を持つ企業担当者の方からは、以下のような声をよく耳にします。
- 取り組みを社内でどのように広げたらいいのか分からない
- 会社の制度をいくら整えても、なかなか社員に浸透しない
その解決策として、必要な情報がまとまったハンドブックを用意する企業もあり、がんアライアワード受賞企業にもいくつか事例がありますが、ゼロから作るのは大変です。特に今後がん罹患者が出てきたときの備えとして用意する場合、ハンドブック作成まで手が回らないこともあるかもしれません。
そこで、がんアライ部員に自社のハンドブックを持ち寄ってもらい、4回にわたってワークショップを実施。必要な要素やポイントをディスカッションし、どの会社でもカスタマイズして使える「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」を作成しました。
▲ハンドブック作成にご協力いただいた企業様
ハンドブックでできること
「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」には、がんに関する基本的な情報から、仕事をしながらがん治療をするための情報まで、企業の人事担当者が社員向けに配布することを想定して、必要な内容をぎゅっとまとめました。各社の制度や実態に合わせて文言や内容を修正することで、自社オリジナルのハンドブックを作ることができます。
ハンドブックは印刷して配布したり、社内イントラネットに掲載したりすることが可能です。例えば以下のように活用いただけます。
<活用例>
- 自社の仕事とがん治療の両立に関する制度や考え方を社員に周知するツールとして
- がんに関する研修やセミナーの題材として
- 人事担当者や上司が、がんに罹患した社員とコミュニケーションを取る際の指針として
- 就業規則やガイドラインに規定されている社内制度のみならず、社外の制度についてもまとめて説明する際の資料として
ハンドブックを用意することで、会社として仕事とがん治療の両立支援に向き合っていることを社員に伝え、自社の制度や取り組みへの社員理解を深め、仕事とがん治療の両立支援の輪を広げることにつながります。
まだハンドブックを持っていない企業はもちろん、すでにハンドブックを活用している企業の方も、ぜひ改定時の参考資料としてご利用ください。
ハンドブックの使い方
ハンドブックはパワーポイントで作られており、ダウンロードしたハンドブックは自由に内容を改変できます。(追記、修正、削除など)
下記に項目ごとの注意点をまとめましたので、改変する際にご一読ください。
※環境によってダウンロードする際に「アクセス権が必要です」と表示される場合があります。「アクセス権限をリクエスト」してください。
※上記対応には最大5営業日程度かかることがあります。予めご了承ください。
※環境によっては、がんアライ部から「アクセス権限」をお渡ししてもダウンロードできないことがあります。恐れ入りますが、他システム環境や他Googleアカウントからお試しください。
※事務局では個別のアクセス権限の承認状況や不具合への個別のお問合せに対応いたしかねます。ご了承ください。
<全体>
以下について、自社に合わせた文言に修正
- 担当者の名称
- 部署名
- 相談先、窓口名
<表紙>
- 左上のロゴはスライドマスターで自社のロゴに変更
<P1:項目ページ>
- 「項目」の内容やページ数は自社用に改変し終えたのち、最後に確認・修正
<P2:1. はじめに>
- コミュニケーション先「主治医や会社(人事・上司)」を確認・修正
- 「ご不明な点は、お気軽に人事部までご連絡ください」の相談先を確認・修正
<P3:2. がんの基礎知識>
- 欄外のデータを必要に応じて挿入
<P4:3. 働きながら治療をする>
- 右上の但し書きを自社の実態に合わせて修正(雇用形態、名称、相談先など)
- 「▼下表にあなたの会社の制度・概要を記載ください」の表記を削除し、表に自社の制度を記入
- 表下の注意書きを自社に合わせて修正
<P7:3. 働きながら治療をする>
- 自社施設の実態に合わせて「健康管理室」「健康管理室に臥床できるスペース」の文言を修正
- 「上司、産業医と人事部」「休憩の依頼や健康管理室への相談などを上司にご相談」の対象を実態に合わせて修正
- 「配慮の事例」を実態に合わせて修正
<P8:4. 休職について>
- 右上の但し書きを自社の実態に合わせて修正(雇用形態、名称、相談先など)
- 「▼下表にあなたの会社の制度・概要を記載ください」の表記を削除し、2つの表に自社の制度を記入
※②お休み中の収入について
【傷病手当金】は、2022年1月1日以降は「支給期間を通算して、1年6ヵ月を経過した時点まで支給される」に変更になります。
<P9:4. 休職について>
- 「〇〇健保」を自社に合わせて修正
<P12:6. 復職に向けて>
- 対象を実態に合わせて修正(「上司」 「産業医・保健師」「人事部」)
- 「▼図表にあなたの会社の体制を記載ください」の表記を削除し、表を自社の体制に修正
<P19:7. 相談窓口 (社内・外)>
- 「下表にあなたの会社の制度・概要を記載ください」の表記を削除し、表に自社の制度を記入
ご意見、感想をお寄せください
ハンドブックの内容は随時改訂し、より良いものにしていきたいと思っています。「もっとこうなるといい」「こういう情報もほしい」など、お気付きの点がありましたら、がんアライ部事務局(gan-ally-bu@lifenet-seimei.co.jp)まで、ぜひお気軽にお知らせください。
>>「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」作成に参加した部員たちのレポートはこちら
文/天野夏海