【がんアライアワード2023ゴールド】株式会社オカムラの「がんと就労」施策 - がんアライ部
がんアライアワード2023に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。
ゴールド受賞:株式会社オカムラ
業種:製造業
従業員数:3901名
働く人を支える制度・ 体制
【1】がんと就労に関して、あるいは社員の健康や安全に関する基本方針等の表明
■健康経営宣言
2017年に「オカムラ健康経営宣言」という健康経営宣言を、社長が社内外へ発信しました。弊社が掲げるWork in Life(「仕事も、家族や友人、趣味、休み、健康、学びなどと同じように、自分の人生の中の一つとしてとらえましょう」という考え方)を実現する基盤としてこの宣言を掲げ、各健康施策に取り組んでいます。
■がんアライ宣言
がんアライアワード2020応募時に宣言しました。広報を通じて社内外に周知しています。
【2】休暇制度
■傷病休暇制度
年次有給休暇のうち次年度に繰越しができない日数を積立て、有給休暇がなくなった場合に、最大20日間まで利用可能としています。
■時間単位有休
年3日分の時間単位有休を付与。1日に最大3時間利用可能でき、フレックスや在宅勤務とも併用可能となっています。
【3】勤務制度
■フレックス制度(スーパーフレックス)
スタッフ職を対象に、コアタイムなしのスーパーフレックス制度を導入しています。出退勤時間を柔軟に調整できるため、治療と仕事の両立にも役立つ制度となっています。
■テレワーク制度
昨年10月より「業務に合わせて効率的に働くこと」を目的としてテレワークに関する規定が設立され、自宅やサテライトオフィスなど、合理的な場所での勤務が可能となっています。
■リハビリ出勤制度
休職期間中の従業員が、復職後すぐにフルタイムの勤務に就くことによる心身への負荷および病状の再発リスクを軽減し、徐々に職場復帰ができるように支援するための制度です。業務は行わず一定期間継続して出勤する制度と、休職前より短時間で簡単な業務を行う制度の2種類を設け、段階的に復職できるようサポートしています。
■ジョブリターン制度
退社する社員はジョブリターン制度に登録をすることで、退職後5年以内であれば再入社の選考を受けることが可能です。
【4】支援体制
■傷病手当金
病気・怪我などで会社を休み給料が支払われない時、生活保障のために支給されます。(1年6カ月限度で95%、それ以降復職まで50%が支給)
■長期入院見舞金
病気・怪我などで、2週間以上連続して入院した場合に支給されます。(180日限度で1日3,000円支給)
■社内相談窓口
心と身体の相談窓口として健康推進室を設置しており、悩みを持つ当事者や上長の方々の相談窓口となっています。産業医含めた専門職、産業スタッフも連携し相談ルートの整備も行っています。また気軽に相談できるように広報等にも取り組んでいます。その他、各事業所内には人事総務課内に看護職が配置されており、心身のケアや相談窓口となっています。
■社外相談窓口
自分自身や家族の身体の不調や不安を相談できるように、チャットやTV電話を使って匿名で医師に直接相談ができる無料相談窓口を提供しています。
■職場面談
月に一度1on1を実施し、上司と部下の間で情報交換やコミュニケーションを育める環境をつくっています。また、所属長とメンバーとの年1回の育成面談を実施し、キャリアシートをもとに今後のキャリアを一緒に考える機会となっています。年に1度実施している「ラインケア研修」の中でも管理職へ1on1や面談の重要性について伝えています。その他、人財開発部が入社5年目までの若手に対して1年に1度キャリア面談を実施し、コンディションチェックをメインに職場定着を図るための支援面談に取り組んでいます。
■社内・社外相談窓口のアナウンスの徹底
心身の体調不良や健康相談を主として、健康コラム、ラインケア研修、女性のヘルスケア研修の中でも、社内・社外の相談窓口について触れ、アナウンスを行い、従業員が健康で働きやすい環境作りを目指しています。
【5】健康増進支援
■健康診断の推進・受診率向上に向けた取り組み
「健康障害ゼロ!」を目標に、従業員の心身の健康維持・増進に向けた取り組みを展開しています。身体の健康管理として、法定健診に加え生活習慣病健診を実施し、二次検診が必要な場合は、産業医と連携し受診を促しています。二次検診終了後に就業上の制限の有無の判定(=就業判定)を産業医が行い、判定結果を所属長に伝え適切な対応につなげています。
また、健康診断は毎年検査項目の見直しを行い「早期発見ができる健康診断」を目指し、アンケート等から従業員の声を反映させるなど、健康増進支援に力を入れています。
その他、全国の従業員にとって検査項目を等しく受診できるように、健康保険組合と連携し費用補助の他、人間ドック補助支援を推進・広報を実施しています。2022年度は婦人科健診受診年齢制限を撤廃、希望者はどなたでも婦人科健診受診を可能とした他、子宮頸がん未受診の方へは、HPVセルフチェックキットを促進・実施しました。
■疾病予防対策
健康保険組合と連携し人間ドック・婦人科健診補助制度、特定保健指導、オンライン禁煙プログラムを実施しています。インフルエンザ予防接種の補助金支給を通して、従業員のインフルエンザ発症や重症化予防をしています。
■心の健康診断
心の健康管理として1年に1回ストレスチェックを実施。受検後、高ストレス者には産業医との面談を勧め、 自身の心の状態の把握、主治医による継続的なフォローの必要性の判断などにつなげています。
■心と身体のリフレッシュ
労使一体となり年次有給休暇の計画的な取得を促すとともに、従業員の健康増進や余暇活動等の充実を目的とし、連続有給休暇の取得を促進しています。オカムラの2022年度の有給休暇の平均取得日数は12.3日、取得率は65.5%でした!あわせて、従業員が心身のリフレッシュと自己形成を図る機会として、一定の勤続年数が経過した従業員を対象としたリフレッシュ休暇制度を導入しています。
■禁煙推進活動
2022年度はリテラシー向上を目指し「喫煙・禁煙」に関するeラーニングを作成、全従業員向けに発信しました。受動喫煙、サードハンドスモークに触れ自分含めた他の方へ大きな影響、がんや大きな病気の原因になり得ることを伝えています。
また健康保険組合と一緒に「禁煙セミナー」を開催し、禁煙へのきっかけづくりやオンライン禁煙プログラムの推進を行っており、昨年に引き続き、今期も特に喫煙率の高い事業所を中心に「禁煙セミナー・オンライン禁煙プログラムの推進」を継続して実施する予定です。また2022年4月より「月イチ休煙日」を設け、毎月1日を終日禁煙とし実施・継続しています。「月イチ休煙日」を数日前から全社広報するだけでなく、各拠点での禁煙活動の取り組みの紹介も広報しており、それにより各拠点での取り組みを自拠点に取り入れようとする活動も生まれています。
■「生活習慣病」に関する取り組み
オカムラの健康課題の1つとして「生活習慣病」があがるため、まずは言葉の説明や知識をつけるためにeラーニングを作成・全従業員向けに配信を行っています。中でも糖尿病について取り上げ、食生活、運動、禁煙などによる予防の徹底についても触れています。その他、2事業所に取り組みをお願いし「オーラルケア」に関する口腔内検査とセミナーを行いました。
口腔内検査では、主に「緩衝能」と「酸性度」に問題があり、お口の中が虫歯になりやすい状態となっている傾向にあることがわかりました。セミナーでは、各自口腔内検査の結果を見ながらお口の健康や歯磨き・歯科健診の大切さについて学び、事後実施のアンケートでは、丁寧な歯磨きに気を付けたいとの回答が全体の52%、マウスウオッシュを利用してみたいとの回答が全体の45%の方に回答いただくことができ、総合的に全体の96%の方に今回のお口の健康セミナーを受けて何かしらの行動が出来そうとの回答をいただくことができました。
また月に1度発行している健康コラムでも運動習慣、睡眠、食生活について発信しています。
■健康アプリの導入
2023年度10月度から健康アプリを導入し、従業員の健康づくりのために役立てていく予定です。運動、食事、睡眠管理が可能となるため、まずはより多くの方にアプリを入れて使って頂くことを推進し、今後は歩数イベントなどを予定しています。
■リフレッシュ・ヨガ
運動習慣を身につけることを目的として、また安全衛生の観点からも「リフレッシュ・ヨガ」を推進し、従業員がいつでも見ることが出来るように、eラーニングシステムへアップして広報しています。2023年度は特に労働衛生週間の期間を意識し、朝礼後や安全衛生委員会後に転倒防止・腰痛予防対策として従業員が講師を務め、オンラインで繋ぎみんなでヨガを実施しました。
■新入社員研修
新入社員研修内に禁煙の取り組みとして、喫煙がもたらす身体への影響とともに、当事者だけでなく受動喫煙やサードハンドスモークの問題などの教育を行っています。また研修のワークの合間や休憩を活かし、リフレッシュ出来るようにヨガを取れいれました。いずれも従業員が講師を務めリアルやオンラインで繋ぎ、みんなでヨガを実施し新入社員同士の雑談やコミュニケーション創出にも繋がっています。
■休養室の設置
労働安全衛生法と社内規則に則り、従業員数によって各社内拠点に休養室を設けることを徹底しています。その他ナップルームを設けたり、小さな拠点でも更衣室に小さなソファベッドを置くなどして体調管理等に対応しています。
■健康に配慮した軽食と飲み物
生活習慣病の予備軍になる従業員が一定数いることが、オカムラの健康課題の1つとなっており、素材や栄養バランスなどに留意した飲食を心掛けるという観点から、2021年より全拠点を対象に、管理栄養士監修のスマートミール認証弁当やサラダ、ミックスジュースなどを用意し、福利厚生を拡充しています。
■毎朝のラジオ体操・モーニングストレッチ」の実施
安全第一が求められる製造現場では事故防止の観点からも、作業開始前に身体や心をほぐし脳を活性化させることが重要であること、またスタッフはデスクワークが多いため座りっぱなしからくる運動不足の解消や腰痛防止のために、全社一斉にラジオ体操に取り組んでいます。また、一部の生産事業所では週2回就業時間後に「リフレッシュ体操」を実施し健康増進に努めています。
【6】その他の制度・体制
■誰にでも開かれた社内相談窓口
従業員からの様々な相談な相談があるために、ひらかれた社内での相談窓口を持っています。健康相談だけではなく、心身への回復支援、内容によってはグリーフケアなども行っています。
働く人を支える風土、環境
【1】啓発、研修
■女性の健康に関する研修
2021年度は女性のヘルスケアセミナーをオンラインで開催し、年齢、性別、所属、地域問わず、様々な方々が参加しました。今年度は女性のヘルスケア研修と題し、管理職向けと全従業員向けでコンテンツを分け、e-Learningで配信しています。
管理職には女性特有の健康課題(月経によるトラブル、更年期障害)が仕事のパフォーマンスにどう影響を及ぼすかについて、全社員には乳がん・子宮頸がんの早期発見には婦人科健診が重要であること、また「ブレスト・アウェアネス」についてそれぞれの立場にあった内容を学んでいただいています。管理職の受講率は91.4%(2023年10月16日時点)となっており、今後さらに多くの従業員に見ていただくことで働きやすい職場づくりの実現へと繋げていきます。
■ラインケア研修
メンタルヘルスリテラシーの向上や、心身の状態が良好な職場を築くスキルを習得すること、安全配慮義務を理解することを目的とし、昨年12月には新任所属長と生産事業所の課長職に向けて実施しました。部下との向き合い方や接し方について、ロールプレイングを通して具体的に学ぶ機会としており、今年度も新任所属長と課長職に向けて実施中です。
【2】情報発信
■「ピンクリボン(乳がん予防)月間」・「子宮頸がん予防月間」 運動
昨年10月には、ピンクリボン月間に合わせて乳がん予防・啓発のためのポスター、動画、漫画を全社に向けて広報しました。11月には子宮頸がん啓発月間運動を行い、婦人科健診の重要性を理解していただけるよう取り組みました。今年度も同様、ピンクリボン月間には広報を実施し、その中で、並行して配信している「女性のヘルスケア研修」のe-Learningを視聴してもらい、健康な状態で働いてもらうため、まずは正しい知識をつけていただくよう促進しています。
■健康コラムの発信(乳がん、その他のがん)
健康コラムはオカムラの健康課題に沿って、毎月テーマを決めて作成・発信しており、従業員のフィジカル・メンタル面の「健康理解」を深め、「健康意識」の向上を目指しています。特に今年度10月号ではピンクリボン月間ということもあり、また並行して実施しているe-Learningの中でも発信されている「ブレスト・アウェアネス」について取り上げています。11月度も子宮頸がん予防啓発月間となりますので、未受診者への受診促進とともに、子宮頸がんについて改めて考える機会となるように発信していきます。
■婦人科健診アンケートの結果報告
オカムラでは婦人科健診受診率向上と健診に関する要望の把握を目的に、2021年度から全女性従業員を対象にアンケート調査を行っています。2021年度のアンケートでは、当年に社外で婦人科健診を受診していない人(34歳以下)のうち94.6%が「婦人科健診を受けることができるチャンスがあったら受診する」と回答したことがわかりました。
また、2022年度のアンケート結果から婦人科健診の中でも「子宮頸がん検診」の受診率が低いことがわかりました。これらのアンケートで得た声をもとに、婦人科健診の受診年齢制限の撤廃・HPVセルフチェックキット導入などの施策につなげました。また、アンケート結果を社内ポータルサイトで広報し、婦人科健診の受診について自分ごととして感じてもらうための取り組みを進めています。今年度のアンケートは、12月に実施予定です。
■婦人科健診受診促進の広報
乳がん・子宮頚がんの早期発見、早期治療のため、婦人科健診の受診を促進する広報を社内ポータルサイトにて行いました。広報では、2022年度の婦人科健診の年代別での受診率をグラフで掲載し、健康診断だけでなくクリニックや住民健診でも受診可能であることを案内しています。自分の年代はどれだけ受診しているかを知っていただくことや、個人に合った方法を見つけていただくことが受診のきっかけになればと思い、広報を行っています。
■治療と仕事の両立サポートハンドブック
がんや病気になった場合に利用できる制度や支援を社員に理解していただき、働きやすい職場づくりを目指す第一歩として、今年度より発信しました。制度や社内外相談窓口、役立つWEBサイトの紹介に加え、「現状と気持ちの整理」のページを用意し、今の時点でわかっていることや気がかりなことを自由に書き出して、不安な時でも少しでも落ち着いて考えていただけるよう作成しています。
また、生産事業所のパソコンを持たない社員に向けてはポスターの掲示や紙冊子での配布を行っています。社内報でも広報し、多くの社員が手に取りやすいよう、情報発信を行っています。
【3】コミュニティ
なし
【4】対外的な活動
■取引先(販売店)との勉強会
昨年のがんアライの表彰式でマギーズ東京の存在を知り、視察・ご相談をさせて頂き、色々なアドバイスを頂き、病気と仕事の両立支援施策の第一歩として両立支援ハンドブックを形にすることができました。ハンドブック作成にあたり、メンバー3名で色々なセミナー受講、ビデオ鑑賞などして勉強し、がんアライ部から出ているハンドブックのひな形も参考にしながら取り組みました。7月末にリリースしたオカムラサスティナビリティレポートへの掲載・広報、10月には販売店との勉強会にてオカムラの健康増進の取り組みとともに「病気と仕事の両立支援ハンドブック」についてもメンバー3名でお伝えしています。
■神奈川県がん対策推進員の認定
2022年度はオカムラグループのオカムラビジネスサポート 保険営業部のメンバー5名が「神奈川県がん対策推進員」として活動しておりました。人事部 健康推進室メンバー2名が同じ神奈川県がん対策推進員の認定を受けることができました。まずは私たち自身が、がんに関する正しい知識を身につけ、従業員に対してもがんに関する正しい知識の普及を目指すともに、推進活動に力を入れていく予定です。
【5】その他の風土・環境
■環境・風土作り
2020年4月健康推進室が設置され従業員の健康管理の徹底、健康増進に向けた取り組みや発信を積極的に行っています。産業保健スタッフ(産業医、保健師、産業カウンセラー)は健康診断、二次健診、ストレスチェック、女性の健康相談など、従業員の心身の健康に関する窓口として支援・対応をしています。また各事業所では産業医と看護師が窓口となっていますが、更に人事総務課とも連携をとり相談窓口の環境を整え、従業員の様々な支援に取り組んでいます。
2018年4月ダイバーシティ推進室が設置され、様々な人財がより働きやすく、能力を発揮できる環境・風土づくりをめざしています。また育児・介護・治療などで働く時間・場所の制約がある従業員がめざすキャリアを実現できるよう、多様な働き方の環境整備を継続的に進めています。
■治療と仕事の両立支援セミナーの実施
今年度作成した「病気と仕事の両立支援サポートハンドブック」の発信に伴い、会社としての取り組みを各拠点にてセミナーを実施する方向で検討中です。
エピソード・思い
今ほど制度が整っていない10数年前、30代でがんに罹患した方がおり、治療・闘病・復帰する姿を見てきましたが、制度を上回る部署の方々の協力や上司の方の配慮の中でがんと仕事を両立してきた友人の姿がありました。治療と仕事を両立させていくためには本人の身体の状態、精神状態や、気持ちのあり方に左右されることも多々あるかと思いますが、「気持ち」を伝えられる環境や、「理解者」がいるかいないかがとても重要に思えました。本人を支える人や環境があると、不安は抱えながらも前向きになれるのかもしれない、と感じました。
会社の制度して明確にされていないことでも、復帰後の配属部署や働き方などについては、状況によっての特例措置とし、ひとり一人柔軟に対応しています。
■セルフケアの取り組み
オカムラでは様々な健康施策を行っておりますが、その中でも一番重要で大切な「セルフケア」の取り組みに力を入れています。自分自身を知ること、自分でケアを心がけることを促し、そのサポートとなるようなツールを作り、従業員へ発信し続けています。
■早期発見・早期対応・早期治療を目指して
「健康診断の目的」を改めて考えた時に予防に勝るものはなく、オカムラでは「早期発見」を目指し健康診断に取り組んでいます。毎年の検査項目の見直しや拡大だけでなく、従業員がより受診しやすい環境の整備も心がけています。一次健診だけでなく二次健診の受診率を上げていく事も目標としています。
【1】がんと就労の取り組みを始めたきっかけ
オカムラは「従業員一人ひとりの多様性を尊重し、企業活動に関わるすべての人たちが心身共にすこやかであることがすべての基盤であると考えます。そして「Work in Life」の実現に向けて、いきいきとはたらき続けるために、心身の健康保持増進と、健全な職場環境を維持していくことを宣言します」と経営トップが健康経営宣言をしています。
※「Work in Life」とは「仕事も、家族や友人、趣味、休み、健康、学びなどと同じように、自分の人生の中の一つとしてとらえましょう」という考え方です。自分らしい生き方を想像し、自分らしい働き方を考えることが、「Work in Life」です。
また、当社従業員の平均年齢も43.3歳と決して低くはなく、2018年3月には働き方改革推進によるシニア層活躍に向けて定年を65歳に延長したこともあり、当社にとって従業員の健康は益々の重要課題となっています。
「がんは万が一ではなく二分の一」という広告の通り、しっかりがんと向き合う必要性を感じました。また、従業員数は3000人を超えるため、がんだけではなく様々な疾病を抱える従業員の支援をより一層拡げていく必要があると、健康推進室として実感しています。
さらに、乳がん・子宮頸がんなどの婦人科のがんは若い世代・働き盛り世代に多く、当社の女性従業員平均年齢が38.4歳と重なっていることから、婦人科のがんについてもより一層力を入れ、婦人科健診率の向上を目指す必要があると考え、2020年度よりアンケート調査と施策を抱き合わせながら取り組み、毎年新しい施策を打つことで、より多くの女性従業員に乳がん・子宮頸がん健診を受診頂けるような仕組みづくりと環境づくりを推進しています。
誰しも病気を持つ当事者になるかもしれない、支える側になるかもしれない、働く時間や制限があったとしても会社を辞めることがなく、支援体制があり、寄り添う人がいて、長く働き続けられる会社であるように健康推進室として取り組みたいと感じました。
【2】他社の担当者への応援メッセージ
メンバーみんなで案を出し合って取り組むと人数分の良い案が生まれ、良い施策に繋がる気がしています。
がんに特化していなくても、ハンデのある方や困っている方に寄り添った支援を考えていくことで、きっと誰にでもやさしい支援・制度に繋がると感じています。万が一がんになった場合でも、安心して長く働き続けられる会社・風土づくりを目指して、一緒に取り組んでいきましょう!
講評・コメント
健康増進支援が充実されており、特に予防の観点では他社の見本となるような施策を実施されています。
また前年度のアンケート結果を元に婦人科検診の受診年齢制限の撤廃・HPVセルフチェックキット導入につなげるなど、社内の声を上手に活かされていることが素晴らしいです。
※上記オレンジ色の枠内の項目は、がんアライアワード2023応募シートでチェックいただいた項目と同一のものです。