【がんアライアワード2019 ゴールド】株式会社クレディセゾンの「がんと就労」施策 - がんアライ部
がんアライアワード2019に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。
ゴールド受賞:株式会社クレディセゾン
業種: 金融業
従業員数: 3,239名
取り組みのきっかけやエピソード
年々、がんに罹患する社員が増加傾向にあり、休職前や復職後に治療と就業の両立に関する相談を受けるようになった。その一方、社員のがん検診受診率は低いことから、がんそのものに対する知識やがん検診受診のみならず、がんの治療と就業の両立に関する理解を深めることが必要であると考えた。
風土づくり
◆がんだけにかかわらず、疾病でやむを得ず休職となった社員については、復職時に健康管理室が中心となり、復職プログラムを実施し、スムーズな復職に向けて取り組んでいる。
◆毎月、部位別にがんについての知識、予防に関する情報を社内報や社内イントラネット等を活用して発信し、がん検診受診を促している。
◆がんに罹患した経験者による対談会を実施。その様子を社内報に掲載し、がん検診の大切さ、がんに罹患しても復職後、活躍している社員がいることを周知している。
◆小冊子「がん検診のススメ」を各支社、各事業所、各部署のウエルネス推進リーダーに配布。社員が閲覧できる環境を提供し、がんへの理解を深めている。
◆社員の健康管理と疾病の早期発見、早期予防を目的に、全社員定期健康診断受診の徹底。受診率100%を目指し、取り組んでいる。
相談できる環境づくり
◆戦略人事部内に健康管理室があり、健康管理室宛専用のEメール、および電話を設置している。本人、上司から産業医、保健師への相談が可能である。
◆各支社、各事業所にウエルネス推進リーダーを配置している。がんだけにかかわらず、健康管理面で周囲に気になる社員がいる場合には、健康管理室や人事スタッフへ即連携、相談できる体制を整えている。
制度
◆がんを含む身体疾患、メンタル疾患の休職者を対象に、休職~復職までのフォロー体制として、復職支援プログラムを制定している。
◆復職支援プログラムにおいては、復職後最長3か月まで、短時間勤務、時間外労働不可、出張不可等の就業配慮を講じ、徐々に通常勤務の体調回復ができるよう、サポートしている。
◆復職後3か月間の就業配慮期間後も、産業医が必要と判断する場合、または本人が希望する場合には、定期的に産業医面談を実施し、体調確認とフォローを実施している。
◆時間単位有給休暇、半日有給休暇、フレックスタイム、時差出勤、テレワーク等、治療と仕事の両立のために柔軟な働き方を可能にする各種制度を整備している。
◆社員は5年に1度、人間ドック受診のために長期休暇取得が可能。オプションとしてがん検診受診を促進している(費用一部会社負担あり)。
◆やむを得ず休職期間満了にて退職にいたった場合でも、退職後5年以内であれば、退職時と同条件で再入社できる、リワークエントリー制度がある。
講評・コメント
やむを得ない理由で休職期間満了し退職した従業員が、退職時と同条件にて入社できる制度があり、がん罹患者の事情に寄り添える仕組みがあります。
5年に一度人間ドック受診のために長期休暇を取得できる制度があり、早期発見するための支援を進められています。
がん罹患者による対談会を実施したり、毎月部位別にがんに関する知識を情報発信したりと、がんへの理解を深める活動を多角的に行われています。