【がんアライアワード2020 シルバー】平安伸銅工業株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部
がんアライアワード2020に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。
シルバー受賞:平安伸銅工業株式会社
事業内容:卸小売り業(ファブレスメーカー)
従業員数:60人
取り組みのきっかけやエピソード
◆ヘイアンバリュー表彰による風土づくり
・「違いを大切にしよう」「喜ばすことを喜びとしよう」といったヘイアンバリューに即した行動をとった方へ、感謝する意味を込めて半期毎に社員間による推薦による、表彰を行った。
・例えば、コロナ禍においてほとんどの業務を慣れないオンラインへ移行した当初は、コミュニケーション不足から閉塞感が漂っていた。そこで、ある社員がツッパルーム(命名は突っ張り棒から由来)という全社懇親会を自発的に企画。みんなのモヤモヤや孤独感の解消しようとしたプログラムが組まれ、バリューを率先垂範したことが表彰された。他にも、社員間で様々な行動を推薦しあうことで、違いを大切にしたり、相手を喜ばせるような行動に対し、感謝を伝えるような風土づくりに繋がっている。
・今後、がんに罹患したスタッフが出てきた場合にも、その人ひとりひとりに向きあって、スタッフみんなで助け合う風土があると言えます。
◆「がんアライ宣言」を社内で宣言したいと思います。
風土づくり
◆ヘイアンバリューの浸透活動
弊社ビジョンを達成するための価値観としてコアバリューとして“ヘイアンバリュー”を掲げています。
その中に、「私らしい暮らしを実践しよう」「違いを大切に」などを掲げており、普段からプライベートの充実の大切さを育むことや、お互いの個性を尊重し合い環境づくりを心がけています。
また、ヘイアンバリューを掲げるだけではなく、スタッフ一人一人に理解してもらい、より解像度をあげるため、バリューワークショップを開催しています。また、自分事に考えてもらうきっかけとして、様々な施策に取り組んでいます。
直近のヘイアンバリュー活動は下記の通りです。
▼ヘイアンバリューのミュージックビデオ(ラップ)の製作&披露
メンバー自らの手で音源・歌詞の製作~映像の撮影~編集までを行い、全社オンラインキックオフの場で披露されました。当初結成したメンバーが、自分の趣味であるラップを活用し、社内で各スキル(音源制作や動画編集)を持つメンバーを集め、自発的なチームが広がりました。
◆ヘイアンバリューワークショップ
毎年おこなっているヘイアンバリューワークショップを昨年末にも実施。昨年まで社外講師を招いて実施していたものを、社外講師にアドバイスもらいながら、メンバーみずから企画・設計を行い2時間の全社ワークショップを実施した。
こうしたコアバリューは、スタッフががんに罹患した際にも、社員一人一人の暮らし・生活・状況に向き合い、その人らしい働き方を応援するという風土のベースになっていると考えます。
相談できる環境づくり
◆タイワの実施(1on1)
各グループ、少なくとも1カ月に1度は上長とメンバーで、タイワの時間を設けています。
タイワでは、メンバーが感じる良い面だけでなく、不安・困っていること、“モヤモヤ”を共有して、上長はそれを“聴く”ことを目的にしています。プレイベートのことを話してもかまいません。アクションの前に、タイワを行うことを全社で行っています。
◆“雑談チャンネル”の運用
業務外での気軽なコミュニケーションをとりやすくするため、プライベートのことを含めて自由に発信できるチャットツール上(Slack)のチャンネル。最近あがったテーマでは、「あのドラマに平安の商品が映ってます!!」「今度、久々にリアルに映画館に見行きます」「〇〇さんのアイコンが気にになるのですが…どんな意味があるの?」
◆グループ朝礼
毎朝、各グループで朝礼を実施。その日のタスクのみならず最近起こったプライベートを共有してもよく、ミュニケーションしています。特に、新型コロナウイルス感染の影響で、物流センター以外のメンバーはほぼ在宅勤務を行っていますので、オンラインへ切り替え。毎日同じ時間に集まることで何気ない雑談やちょっとした相談をできる時間となっています。
◆グループレクレーションサポート
グループでのコミュニケーションを活性化させるため、グループでのレクレーション費用の一部を会社が負担。コロナ禍では、多くのグループでオンライン懇親会を開催しています。
制度・配慮
◆簡易人間ドッグの実施:毎年の健康診断は全スタッフ簡易人間ドッグも受診し、がんなどの重病の早期発見に向け取り組んでいます。
講評・コメント
ヘイアンバリューのミュージックビデオ制作など、昨年から風土づくりの取り組みをさらに進化させています。
仮にがん罹患者が就労について相談をしたとしても、今ある風土や環境があれば対応してもらえそうな期待感があります。
がん罹患者の声を取り入れた制度づくりをさらに進められることを期待しています。