がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2023シルバー】SBI新生銀行グループの「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2023シルバー】SBI新生銀行グループの「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2023に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:SBI新生銀行グループ

業種:金融業

従業員数: 5,548人(2023年3月31日現在)

https://www.sbishinseibank.co.jp/

働く人を支える制度・ 体制

 

【1】がんと就労に関して、あるいは社員の健康や安全に関する基本方針等の表明

健康経営宣言/がんアライ宣言 

 

■『SBI新生銀行グループの健康経営宣言』の策定
健康経営宣言を策定し、健康経営をより一層推進しています。内容は以下の通りです。

 

SBI新生銀行グループは、持続的な価値創出を実現するために、多様な社員一人ひとりが心身ともに健康でやりがいを持って幸せに働ける環境整備を経営の重要課題とし、安心・安全に働ける環境づくり、柔軟で多様な働き方の実現、社員一人ひとりの特性にあわせた健康維持・増進に取り組みます。

 

社員の健康への取り組みを通じ、グループの強み、ケイパビリティ(組織的能力)を最大化し、お客さま、株主・投資家、社員とその家族など、あらゆるステークホルダーのみなさまに対して、新しい価値提供を続けるとともに、社会的インフラとしての責任と使命を果たします。あわせて、持続可能な社会の構築の実現にも貢献してまいります。 

 

【2】休暇制度

傷病・病気休職制度/失効有休休暇積立制度/半日単位の有給休暇取得/時間単位の有給休暇取得

 

■私傷病休職制度

業務外の傷病(がん含む)により勤務できない場合の休職制度です。

 

■ストック休暇 

年休の失効分を積み立てできる制度です。

 

■半日休暇

年休を半日単位で取得できる制度です。

 

■時間単位休暇

年休のうち年5日を時間単位で取得できる制度です。

 

■ライフサポート休職制度

法定休業でカバーできない育児・介護・留学・不妊治療・配偶者の転勤等の事由による休職制度です。

 

【3】勤務制度

時差出勤制度/フレックス勤務制度/在宅勤務(テレワーク)制度/長期入院時等の病室からのテレワーク勤務制度/サテライトオフィス勤務制度/短時間勤務制度/短日勤務制度/試し出勤制度(復職前、業務は行わず一定期間継続して出勤する等の制度)/リハビリ出勤制度(復職後、休職前の勤務時間より短時間で勤務する等の制度)/カムバックに関する制度(離職した社員の再雇用に関する制度)/その他の勤務制度

 

SBI新生銀行グループでは、環境の変化に柔軟に対応した勤務制度の整備を行っております。がんに罹患した場合でも、これらの制度を利用することで治療と両立しながら仕事を続けることができます。

 

■セルフ時差勤務制度
自己申告で始業・終業時刻を通常の時間から前後30分ごとに最大2時間繰り上げや繰り下げができる勤務制度です。

 

■フレックスタイム制度

あらかじめ定めた1カ月の総労働時間内で日々の始業時間・就業時間を決められる制度です。コアタイムを設定しています。

 

■スーパーフレックスタイム制度

従業員の申請に基づき適用するフレックスタイム制度です。コアタイムの設定を無くし、柔軟性を高めています。

 

■在宅勤務制度

全従業員を対象にどこでもはたらける環境(サテライトオフィスを含む)を整備し、情報セキュリティ要件を満たす場所であれば何処からでもテレワークをすることができます。

 

■フレキシブルワーキング制度

従業員のライフイベントと仕事の両立支援策として、本人の希望により利用できる制度です。治療・療養を目的としても利用することができます。

 

【週3日勤務・週4日勤務制度】

週所定勤務日数が5日の従業員について、1日の所定勤務時間はそのままに週の所定勤務日数を3日または4日とする制度です。

 

【時短勤務制度】

フルタイム従業員の1日の所定勤務時間を 1日30分から3時間30分まで、30分単位で短縮することができます。

 

■リハビリ勤務

医師の診断に基づき段階的に勤務を開始することができます。

 

■勤務時間の柔軟な取り扱い

通院を目的とする場合に、勤務時間中の中抜けを認めています。当日は、1日の所定勤務時間数を満たすまで就業時間を繰下げて働く必要がありますが、日中頻繁に通院する必要がある時期も安心して治療を継続することができます。

 

■カムバック制度

退職した社員を再雇用する制度です。

 

■年次有給休暇の取得推進

心身の健康維持すること、柔軟に休暇が取りやすい風土を醸成することを目的に、年次有給休暇の70%以上の取得推進、年5日以上の連続休暇の取得を義務とし、推進を行っています。

 

【4】支援体制

社員相談窓口の設置/保健師・産業医等の医療職の支援/外部支援サービス(EAP等)の活用/上司等との1on1、面談等の機会/人事担当者等との面談等の機会/(休職した場合)職場復帰支援プランの策定・実行/復職後のフォロー

 

■キャリア・ライフ・サポートデスク(通称“キャリサポ”)の設置と保健師・産業医との連携

グループ人事部内に仕事やキャリアと、それに関連した生活や働きかたなど様々な悩みや困りごとについても随時相談を受けられる窓口を設置しています。日常の業務の状況、仕事への適性、将来の希望、今後のキャリアプラン、ワークライフバランス、病気治療との両立、ハラスメント以外の人間関係(ハラスメントは別途のハラスメント通報窓口設置)等、なんでも相談することができます。

 

窓口担当者はキャリアコンサルタント、産業カウンセラー資格を保有しており、がん患者の治療と仕事の両立支援についての外部研修を受講する等支援内容の充実にも努めています。また、企業内相談窓口である利点を活かし、相談内容に応じて、各担当とタイムリーに連携することが可能な体制を構築しており、がん罹患に関する相談があれば、産業医・保健師等とも連携し、対応を実施しています。

 

■EAPカウンセリングサービスの設置

会社には相談しにくいといったケースについては、外部相談窓口を設けており、社員が状況や目的に応じて相談できる窓口を充実させています。

 

■人事担当者との面談
がん治療による長期休業者については、希望に応じて人事担当者が面談を行い、産業医とも連携し治療や回復状況に配慮しながら、職場復帰のサポートをしています。放射線治療等で免疫力が下がっており、感染リスクが高くなっている方もいらっしゃいます。復帰後のキャリアの継続・両立が可能となるよう調整・サポートしています。

 

■1on1ミーティングの推進

上司と部下の1対1の対話の場として1on1ミーティングを推進しています。部下が主役となるミーティングの機会を定期的に設け、業務そのものではなく、キャリアを築いていく上で出てくる課題や悩みを上司と共有し、解決のサポートをすることを目的として実施しています。

 

■リハビリ勤務

医師の診断に基づいて段階的に勤務を開始するリハビリ勤務の対応も行っています。

 

■健康開発センター等との連携

産業医、保健師を配置した健康開発センター等(各社によって体制・組織は異なる)と連携し、復職者については本人と定期的に面談を実施しながら、メンタルケアを含めたサポートを継続して実施します。

 

【5】健康増進支援 

健康診断受診率増加に向けた取り組み/人間ドック費用の全額補助/再検査費用の一部補助/必要に応じた産業医・保健師の面談/日常的な健康増進に関する取り組み(運動習慣獲得、食事管理、睡眠管理等)/健康増進イベントの開催/休憩室の整備 

 

■特定保健指導の徹底(スマートフォン・ドラックストアでの特定保健指導の導入)

がんの発症にも影響があると考えられる、食生活や飲酒、喫煙、睡眠といった普段の生活スタイルに課題がある特定保健指導の対象者への取組みを強化するため、スマホによる遠隔保健指導、および新たにスマートフォン・ドラッグストア内で管理栄養士サポートのもと生活習慣改善プログラムを実施する特定保健指導を導入しています。

 

■定期健康診断二次検診の費用補助制度

定期健康診断の二次検診費用を上限5000円/年1回まで補助する制度をSBI新生銀行健康保険組合に導入しています。費用補助により、二次検診受診を推奨し、がんの早期発見、早期治療に繋がることを期待しています。

 

■ウォーキンングイベントの開催

健康保険組合と共催によるスマートフォンアプリを利用したウォーキングイベントを定期的に開催しています。

 

■人間ドック費用の全額補助

30歳以上の社員は、年に1回の人間ドックを全額会社負担で受けられるようにしています。(一部オプションは自己負担あり)

 

働く人を支える風土、環境

 

【1】啓発、研修

女性向けのがんに関する研修

 

■女性の健康に関する情報提供の実施

イーラニングで女性の健康講座を発信し、女性特有の病気に関して、女性のへルスリテラシーの向上を図っています。女性のみを対象とするのではなく、全従業員を対象とし、理解浸透を進めました。

 

【2】情報発信

なし

 

【3】コミュニティ

なし

 

【4】対外的な活動

なし

 

【5】その他の風土・環境

■人事コラムの発信

昨年7月に人事制度を大幅に見直しました。制度を理解し、より有意義に活用していただくことを目的として、『人事COLUMN』を定期的に発信しています。

 

エピソード・思い

 

■がん治療を行う従業員のメンタルや治療に伴う副作用に関し、共に働く仲間として一定の知識を身に付けてもらえるような啓発活動を継続して展開していきたいと思っております。

 

■22年度は人事担当者のなかに、がん疑いで手術を受けたメンバーがいました。その際に、柔軟な働き方の選択肢があることの、相談ができる社内窓口・産業医の存在が支えになることをあらためて実感しました。

 

■22年7月に人事制度を充実させたので、必要な人が必要なタイミングで活用できるよう、社員にむけてコミュニケーションを行っていきたいと思います。

 

【1】がんと就労の取り組みを始めたきっかけ

がんに罹患される方は、ご自身ががんに罹患するまでは、まさか自分ががんになるとは考えていらっしゃらないかと思いますので、広くグループ内の社員にSBI新生銀行グループではがんに罹患してもサポートが受けられるということを知っておいてもらい、もし必要となった時には安心して相談できる環境を整えていきたいと考えております。

 

【2】他社の担当者への応援メッセージ

がんアライとして何ができるか一緒に学び合えたらと考えています。よろしくお願いいたします。

 

講評・コメント

 

多岐にわたる相談窓口や対応の幅広さのおかげで、罹患社員が安心して相談ができる体制を整えられています。

 

コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度やフレキシブルワーキング制度など対象者をがん罹患者に限らない柔軟な勤務制度を確立されています。

 

※上記オレンジ色の枠内の項目は、がんアライアワード2023応募シートでチェックいただいた項目と同一のものです。

 

>>「がんアライアワード2023」受賞企業一覧はこちら

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