がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2023シルバー】セントラルヘリコプターサービス株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2023シルバー】セントラルヘリコプターサービス株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2023に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:セントラルヘリコプターサービス株式会社

業種:航空運送事業

従業員数:141名

https://www.central-heli.com/

働く人を支える制度・ 体制

 

【1】がんと就労に関して、あるいは社員の健康や安全に関する基本方針等の表明

健康経営宣言/がんアライ宣言

 

■2019年に健康経営宣言を行い、以来健康経営優良法人として厚生労働省より認定されている。

 

■がんアライ宣言:2021年よりがんアライ宣言に応募、社員一丸となってがんに対する理解を深める。

 

【2】休暇制度

傷病・病気休暇制度/傷病・病気休職制度/失効有休休暇積立制度/半日単位の有給休暇取得/時間単位の有給休暇取得/その他の休暇制度 

 

■失効有給休暇積立制度

失効した有給休暇(最大60日)を私傷病に限り利用できる制度があり、有給休暇を5日残した状況から利用することができる。

 

■時差勤務や在宅勤務制度

 

■時間単位有給休暇制度

 

■私傷病から復職する際、リワーク(復職支援プログラム)を受講することができる。

 

■長期間通院休暇

長期間にわたり治療を要する社員で会社が取得を認めたとき取得できる。(年間5日間)

 

【3】勤務制度

時差出勤制度/在宅勤務(テレワーク)制度/短時間勤務制度/短日勤務制度/試し出勤制度(復職前、業務は行わず一定期間継続して出勤する等の制度)/リハビリ出勤制度(復職後、休職前の勤務時間より短時間で勤務する等の制度)/カムバックに関する制度(離職した社員の再雇用に関する制度)

 

■時差勤務:出退勤の時間を前後にずらすことが出来る。

 

■育児および介護が必要な社員や私傷病を有する社員には在宅勤務を導入している。

 

■休職から復職した社員については、短時間勤務制度を実施している。

 

■産休および育休に関して、従業員が安心して休める制度を導入している。

 

【4】支援体制

社員相談窓口の設置/保健師・産業医等の医療職の支援/上司等との1on1、面談等の機会/人事担当者等との面談等の機会/(休職を要さない場合)両立支援プランの策定・実行/休職中のフォロー/(休職した場合)職場復帰支援プランの策定・実行/復職後のフォロー

 

■社内相談窓口の担当者を選任し、罹患時にご本人と密にコミュニケーションをとりながら治療や休暇の相談および休職中の賃金、復職する際の制度など相談できる。

 

■健康面だけでなく精神面についての不安も人事担当者および衛生管理者、産業医に相談・面談できる。

 

■自己申告という制度(年に1回)があり、社員本人だけでなくご家族の状況ついても会社に報告・相談ができる。会社としても、配慮が必要であれば事前に把握することができる。

 

■休職中は定期的に連絡し、現況の確認や復職に向けての相談等の機会を設けている。

 

■休職より復職する際には、産業医との面談を実施している。

 

【5】健康増進支援 

健康診断受診率増加に向けた取り組み/健康診断受診率100%達成/がん等の任意検診受診費用の補助/人間ドック費用の全額補助/再検査費用の一部補助/再検査費用の全額補助/健康診断で「要検査」となった人のサポート/必要に応じた産業医・保健師の面談/定期的な産業医・保健師との面談/禁煙に関する取り組み/日常的な健康増進に関する取り組み(運動習慣獲得、食事管理、睡眠管理等)/健康増進イベントの開催 /健康管理に関するアプリの配布/休憩室の整備

 

■35歳以上の社員について、人間ドッグおよびすこやか健診を会社が費用負担している。

 

■35歳未満の社員の健康診断について会社が費用負担している。

 

■若年層の婦人科健診受診率を上げるため、個人へ推奨医療機関を案内した結果、受診率が100%になった。

 

■2ヶ月に1回、月始めの日を禁煙チャレンジデーとして、禁煙に向けたサポートをしている。

 

■カフェテリアを改装し、社員が好きな時間に休憩できるようスペースを設けている。

 

■健康診断結果で要検査に該当した社員について、再検査費用補助を行っている。

 

■毎年5月にウォーキングイベントに参加し「歩く」等の運動習慣を推奨している。

 

■人間ドッグを受診する一定の年齢の社員に対して、会社が脳ドッグの費用負担を実施している。

 

■健康経営取組(福利厚生)の一つとして、カフェテリア内に「オフィスおかん」を導入し、栄養バランスに優れた食品を1品100円という格安な価格で社員が購入することができる。

 

【6】その他の制度・体制

■社内に相談窓口を設置し、がんに限らず何でも相談できる体制を整えている。

 

■GLTD保険制度に加入しており、所得補償を行っている。

 

働く人を支える風土、環境

 

【1】啓発、研修

女性向けのがんに関する研修

 

■健保他外部主催の女性向けがんセミナーに参加した。

 

【2】情報発信

メルマガ等での情報発信/社内報等での情報発信/両立支援に関するハンドブック・ガイドブックの配布

 

■がん対策推進企業アクションのパートナー企業として登録し、パートナー通信として送信されるメルマガ情報を社内イントラで共有している。

 

■「がん検診のススメ」を全社員に配布した。

 

【3】コミュニティ

なし

 

【4】対外的な活動

がんに関する社会的な活動への協賛/がんに関するイベント・セミナー等への登壇/その他の対外的な活動

 

■2022年11月に『「治療とともに働く」を考える』シンポジウムに社員がパネラーとして登壇した。

 

■国立がん研究センター患者市民パネルに社員が参加している。

 

【5】その他の風土・環境

■両立支援コーディネーター養成研修を受講した。2021年度(2名)

 

■両立支援コーディネーター養成研修を受講した。2022年度(1名)

 

エピソード・思い

 

がんと診断された際は本人もご家族も非常にショックを受けられると思います。がんは手術後も長期間の治療を要するので、本人の保有する有給休暇だけでなく安心して治療と仕事に専念して頂くため、新たに特別有給休暇として長期通院休暇をつくりました。

 

また、会社としてがんを含めた相談窓口を設けているので気軽に治療や不安について相談でき、本人と共に治療と仕事の両立できる働き方を探っていきたいです。

 

がんについて社内の理解を深めると共に、「もし自分ががんになったら」を考えて頂いて、社員一人一人ががんについてのリテラシーを高めることのできる教育機会を造っていきます。

 

【1】がんと就労の取り組みを始めたきっかけ

■社内には比較的平均年齢が低い部署・職種があれば、逆に年齢構成が非常に高い職種もある。社員数も年々増えつつある弊社において、年齢に関係なく罹患するがんに対し、仕事と治療の両立支援についての取り組みや周知の強化が必要になると認識した。

 

■グループ会社間で制度の改定やハンドブック等、情報共有や共通で取り組む展開をしている。

 

■がんだけでなく、育児や介護または通院治療等、様々な事情を抱えている従業員がおり、お互いを思いやることができる環境を作りたいと考えているため。

 

【2】他社の担当者への応援メッセージ

がんは誰でもなる可能性のある病気です。病気の有無に関わらず、仕事と治療の両立を続けられる企業風土を造ることが、私たちにできることであります。弊社ががんと就労に関する取り組みを行うことで、一社でも多くの企業が病気に対するイメージ・対応を改善することを願っております。是非一緒に取り組んでみませんか?

 

講評・コメント

 

相談しやすさを重視した窓口や面談の場の運営を継続されており、そうした従業員目線での取り組みの積み重ねがあることが、イベント等への社員登壇に結びついているように感じました。

 

両立支援コーディネーターの養成研修受講者数も着実に増やされており、罹患者を支える風土・環境づくりを進められています。

 

※上記オレンジ色の枠内の項目は、がんアライアワード2023応募シートでチェックいただいた項目と同一のものです。

 

>>「がんアライアワード2023」受賞企業一覧はこちら

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