ダイバーシティ西日本勉強会主催のオンラインセミナーを開催しました - がんアライ部
1月18日(月)ダイバーシティ西日本勉強会主催のオンラインセミナーが行われました。勉強会のテーマは、「病気治療と仕事の両立」。
第一部は「がん治療中の部下と上司の関係」をテーマにパネルディスカッションを行い、
大手人材会社でがん治療と仕事を両立している金澤雄太さんと、その上司である春野直之さんにご登壇いただき、多くのご質問に当時の事を振り返りながらお話いただきました。
内容の一部をご紹介いたします。
質問:両立してもらう為に上司として意識してサポートされていた事は?
春野さま:実は何も意識しておらず、金澤だから、がんに罹患しているからではなく、時間制限のある働き方をしている人への対応と同様の事をしてました。
急に全休(終日休)や午前休・午後休になるという事は、ワーキングマザー等に対して同様の対応をしてきているので、特段意識している部分ではありません。ただ、良い意味で気楽に相談や報告が出来るようにすることは意識しており、急に午前休を取る場合、承認フローが非常に複雑だったりハードルが高いものだと取りにくい部分があるので、「chatで1本送ってくれればいいよ」という対応をするなど、安心感は作ったと思います。
質問:がんに罹患した方に対して、会社や上司とうまく向き合う為のアドバイスは?
金澤さま:がんになり、入院中はずっと「働きたい」と思っていました。上司は「金澤を働かせたい、機能させたい」との考えがあったと思います。サバイバーは「働きたい」という思いやフルパワーで働けない時は「こういう働き方に変えたい」と意思表示をすること。上司はそれを受けて可能な調整をしてくださると思うので、どう利害を一致させるかというのがすごく重要になってきます。お互い話すことが大切だと思います。
お二人には第6回がんアライ部勉強会にも登壇いただいております。
第二部は、高橋都先生に「みんなが働きやすい社会とは?」をテーマに講義をしていただきました。
高橋都先生のプロフィール:
NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク代表理事
岩手医科大学・東京慈恵会医科大学客員教授
国立がん研究センターがんサバイバーシップ支援部客員研究員
がん罹患者・会社・医療従事者それぞれの立場から、上司部下同僚など身近な人ががんに罹患した場合の応対や、医療従事者と企業とのコミュニケーションについて、具体的なお話をいただきました。
また、支援マニュアルや事例集など今日から役立つ資料を教えていただきました。
■今日から役立つ資料■
コロナ禍により、従来通り対面でのイベントを行うことは難しい状況ですが、これからもがんアライ部ではオンラインでの勉強会や交流会など、企画していきたいと思っています。