がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2021 ゴールド】株式会社ファンケルの「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2021 ゴールド】株式会社ファンケルの「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2021に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:株式会社ファンケル

事業内容:化粧品・健康食品の研究開発、製造および販売

従業員数:901人 ※ 2021年3月31日現在 契約社員・パートなどは除く

ウェブサイト:https://www.fancl.jp/index.html

取り組みのきっかけやエピソード

 

・ファンケルはもともと社内の女性比率が高く(女性従業員比率約7割)「乳がんセミナー」は、女性が多い職場であること、社内にも乳がん患者がいたこと、乳がんは自分でも見つけられるがんであることから、スタート。本社だけでなく、研究所・全国の工場など各拠点において実施中。

 

・直営店舗のスタッフが罹患した際に、本社のがん体験者がいろいろ話して教えてあげたことで、安心して治療に取り組めた。

 

・「アソシエイト正社員」の導入により、相互理解が進み、本人も働きやすくなった。

 

・厚生労働省「がん対策推進企業アクション」にも取り組んでいる。

 

・2020年4月に「がんアライ宣言」を行い、がんに取り組む姿勢をイントラネットで周知している。

 

・2020年10月:ピンクリボン月間に、ピンクリボンデザインのブローチを販売、売上の一部を「ピンクリボンかながわ」へ寄付や、銀座スクエアにて「乳がんセミナー」実施、企業サイトにて、「ピンクリボン活動」の取り組みを掲載するなど、社員だけでなく、お客様も巻き込んで、がんに対する予防啓発活動を実施。

 

・2021年4月:乳がん経験者の方にもモニターになっていただき「ナチュラルフィットブラ 前開きタイプ」を開発。乳がんの方や、肩が上がらない方、授乳中の方など、どなたさまにも使いやすいユニバーサルなブラとなり、たくさんの方に愛される商品となっている。売り上げの一部は、ピンクリボンかながわに寄付(2021年4月~2022年3月末)

 

商品を持った開発担当者/ナチュラルフィットブラ 前開きタイプ

 

・「がんになっても仕事との両立」ができる安心感とともに、まず第一に「がんにならない」予防啓発を強化。イントラネットやポスターでがん検診の大切さや、食生活・運動・健やかな心身・健康的な生活の啓発を合わせて実施。

 

がん検診の啓発ポスター/ピンクリボンかながわのポスター(10月)

 

・2021年4月~7月 がん患者会の方向けに、株式会社アデランス様と協働で、オンラインでスキンケアレッスン、眉レッスンなど実施。 

 

・2021年9月、10月 株式会社アデランス様の、病院内サロン店長様、スタッフ様へ、オンラインで眉レッスン実施。 

 

風土づくり

 

◆フレックス勤務・在宅勤務が浸透しており、働きやすい環境整備と、計画的な年次有給休暇の取得推奨を全社的に行うことで、休暇を取得しやすい風土づくりができている。

 

◆「がん=すぐ退職」という風潮は全く無く、がんに限らず、介護・育児等とも仕事の両立ができており、「出産=退職」「介護=退職」「がん=退職」とならないよう、上記の“柔軟な働き方”の取り組み促進や、「ダイバーシティ研修」の一環として認知症研修、座談会、VR体験研修等も実施し、相互理解を深めている。

 

◆がん経験者も複数おり、患者同士の相談も行っている。

・2021年9月:昨年度から構想した「患者会(ピアサポート)」の立ち上げ準備が進み、HSS(ヘルスサポートシステム)で、全従業員へアンケートを実施済。

 

◆社内啓発活動(全社メールや、イントラネットでの啓発)を実施。

 

相談できる環境づくり

 

◆がんに罹患した場合、サポートする「健康支援室」が人事部内にあり、保健師5名が常勤。人事部⇔保健師⇔該当部署(上司・本人)の連携がとれており、がん治療と仕事の両立の相談もしやすい環境づくりができている。

 

◆がんに限らず、患者の主治医と、産業医・保健師の連携が可能。また、産業医と主治医で話さなくとも、本人⇔社内(人事部・保健師・上司)の調整がすでにできている。

 

◆治療面や、メンタル面含め、保健師が総合的にサポート。本人が直接上司に言いづらいことがある際などは、産業医・保健師が間に入りサポートもできている。

 

◆上司との面談が毎月定期的にあり、仕事以外の内容も相談できる雰囲気がある。

 

◆社内イントラネットにて、社内外の相談窓口周知をしている。

 

保健師との相談は誰でも気軽にできる

 

制度・配慮

 

◆毎年実施している健康診断・人間ドック(50歳以上)は全額会社が負担。オプションの「乳がん検診」、「子宮がん検診」においても会社が全額負担で実施。

 

◆HSS(ヘルスサポートシステム)で、従業員から直接保健師へメールでいつでも相談できる。

・HSSから、定期健康診断、人間ドック、がん検診等の検査項目管理、メンタルヘルス(ストレスチェック)や就労データ管理⇒ケアが必要と判断した場合迅速に本人へ連絡し、予防に取り組んでいる。

 

◆社内イントラネットでのがん啓発活動(早期発見・予防・一般的ながんの知識等)

 

◆本社だけでなく、各拠点=研究所、飯島、各工場(横浜・千葉・滋賀・群馬・長野)で、がん研修実施。

・乳がんの自己触診研修と、自分でできるグローブを女性従業員全員へ配布。

 

◆フレックス勤務、在宅勤務等が浸透しており、働きやすい環境整備ができている。

・また、病気と仕事の両立を支援するため、短時間・短日数の勤務が可能な正社員の雇用区分であるアソシエイト正社員への移行も、要件を満たせば可能。

 

◆社内の制度を分かりやすく伝えるため、「がんになったらまず読む本」を、作成中。(※がんアライ部さま作成の冊子を活用させていただく予定)

 

従業員への乳がん自己触診研修

 

講評・コメント

 

・「がんになっても仕事との両立」ができる安心感、「がんにならない」予防啓発を強化として、イントラネットやポスターを活用して啓発活動を推進されています。

 

・異業種の企業と協力して、がん罹患者向けのオンラインでスキンケアレッスン、眉レッスンを行うなど、社会に向けた取り組みを進められています。

 

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